■2000年07月25日 am10:00〜am12:00 
 DO+は森ビル担当者と会談いたしました。
 以下はDO+と森ビル担当者との会議録をまとめたものです。


□1森ビルの基本的姿勢について

1)同潤会青山アパートの問題は、単に森ビルの一再開発の問題ではない。大きな社会的責任を感じている
2)青山アパートと共に過して来た地権者の方々の意見に最大限配慮する
3)当方の事業について、評価してもいないような人々と関係を築くことはできない、
  この事業にメリットがあることをしていただければ、こちらも相応の協力はできる。ギブアンドテイクだ。

□2同潤会青山アパートは保存されるべきかどうか

1)保存に対する価値観は一般的ではなく、開発方針は事業者、出資者、地権者のメリット、デメリットによる部分が大きく、景観に対するプライオリティを得るにいたっていない。我々の開発手法が主流であるということは、これまでに保存されるべき都市景観が作られなかったということ。建築家に責任がある
2)そういう中でも、現在1棟を残せる可能性がある現状提案を評価してもらいたい。
(※一体案がなくなった今、残せる可能性は少ないという)
3)皆様の動き次第では残すことにようやく合意しつつある権利者がまた考え直し、全く残らない可能性も出てくる。
4)この保存を地権者に了解してもらうにも相当な安藤先生などの努力ある
5)再開発では、同潤会青山アパートの歴史的価値を超えるものを作りたいだからこそ安藤氏に100年使える建物にしたい」とお願いしている。
6)ファサード保存等の部分保存の可能性についても検討済み。様々な方向性を検討し、調整した結果として現状提案がある。
7)既に保存要望書はtoo lateである。なぜもっと早く要望を出さないのか?真剣ではない証拠だ。一体案であろうとも、単独案であろうとも何があっても、来年前半には着工する。
8)地権者の利益を守らないのでは、インテリがなにをいっても世間には通用しない。なんでそんな常識がないのか。世間から建築家はますます遊離して信頼されなくなるのではないか。

□3歴史検討委員会設置の可能性について

1)資料を見ないと判断できないが、地権者にとってのメリットが明確にできないので難い。
2)また、行政からの有効なインセンティブが引き出せるかどうか疑問あり→容積ボーナスは使い道がない。また行政にはお金がないので、この件での公的資金投与はほとんど望めないだろう。
3)委員会組織の枠組みの作り方についてもどうか。学識経験者を筆頭とする委員会は第三者的になってしまい、地権者にとってのメリットが明確にならず、説得できない。
4)シンポジウムも同様に意味がない
5)現在は困難であるが、時期を見ていろんな意見を吸収する第3者的テーブルを設けてみてもよいという考えはある

□4記録保存について

1)計画当初より、記録保存を行うつもりはある。その際皆様のようなボランティアの方々にお願いする可能性はある
2)写真撮影については地権者全員の了解を得ることが必要
3)再開発事業自体の方向が明らかになった時点で、初めて進められる話。今はまだその時期ではない。

□5JIAの保存要望書について

1)地権者の立場がまったく考慮されていない。無責任である
2)理事会では、返事をするに値しないとの判断
3)特に要望書をこちらに断りもなしに最初にプレス発表されたのは言語道断。立て替えに30年間苦労されてきた権利者の気持ちと立場を全く理解していない

□6小学校一体案について

1)長い目でみて、街並みに定着する姿として小学校一体案を提案している
2)大企業の一体再開発事業に対する感情的反発があることも確かである
3)事業計画をオーソライズしていくタイミングが難しい
4)今は非常にデリケートな時期なので、そーっとしておいて欲しい

□7アンケートについて

1)アンケートの可否について、森ビル側から同潤会の理事長、副理事長にお伺いを立てることはできるが、たぶん否定されるだろう。
2)地権者を説得できる材料がないと困難
3)誰がどういう目的で行うか不明瞭なアンケートだ
4)地権者の了解を得てアンケートを行うには相当の努力が必要

5)第3者として、勝手にやるのはかまわないが、その場合、森ビル側との各種の共同作業は無理で、地権者の反発は必至だろう。