■神宮前小学校と住環境を守る会

■「署名同意書冒頭文」
「神宮前に住む皆さん、神宮前小学校が、森ビル・青山アパートテナントビルに飲み込まれようとしています。信じられないかもしれませんが、本当です。昨年秋以来、森ビルは『神宮前小学校校舎を現在の東京電力健保会館のところへ移し、その跡地にテナント・青山アパートを建てて、その屋上に校庭を設ける』プランを町会、近隣説明会等で表明してきました。森ビル側は町会役員等に根回しをして、同計画に住民が賛成しているかのように演出し、根回し、談合という悪弊がまかり通っています。神宮前小学校に与える教育上の影響および、近隣住宅環境に与える影響のいずれにおいても問題点はあまりにも多く反対せざるをえません。住民のひとりひとりの意思を明確に示すことが大切です。別紙陳情書2通を詳しくお読みいただき趣旨にご賛同くださるようお願い申し上げます。」

■「森ビル開発の青山アパートと神宮前小学校合築計画に反対する陳情書」
(渋谷区長 小倉 基宛)

渋谷区長 小倉 基様

森ビル開発の青山アパートと神宮前小学校合築計画に反対する陳情書

平素は渋谷区および区民のために多大なるご尽力を賜り深く感謝しております。
さて、森ビル及び同潤会青山アパートメント管理組合(93%が森ビル所有)は、同アパートの改築にあたり、住居・アパート及び商業施設と神宮前小学校との共同ビルを建設する事を計画していますが、私たちは下記の理由により絶対反対します。

【趣旨】
 同潤会青山アパートと神宮前小学校の合築ビルは、神宮前小学校と近隣に与える影響はあまりにも大きく、住民を追い払うもので、渋谷区の定住政策に反します。また、神宮前小学校校地は渋谷区民の公共用地であり義務教育の場です。テナントビルと共同化すべきではありません。

1.森ビル等の計画では、神宮前小学校校舎を東電健保会館敷地に移し、校庭はテナントビル屋上に設けて道路上を渡り廊下で結ぶことになっています。

商業施設と神宮前小学校校舎を合築する教育上の問題は別として、近隣の住居環境に与える影響も大きく、私たちは近隣住民の立場から反対します。

@共同ビルは巨大な建物となり、近隣住民に心理的圧迫を加えます。

A屋上校庭あるいは屋上庭園から近隣住宅地が生徒や観光客に覗かれ、プライバシーが侵されます

B屋上校庭の音が近隣に拡散し、住宅地にとっての騒音源となります。今は同潤会アパートと校舎で音がブロックされていますが、屋上校庭では、四方に音が広がります。

C地上の校庭は火災時、災害時に近隣住民にとっても緊急避難場所として極めて重要です。神宮前小学校には1500人分の非難用品が用意されています。つまりそれだけ多くの人々の緊急避難場所として大切な場所です。地上であれば消防車、救急車の乗り入れも、避難者の誘導も可能ですが、屋上校庭や共同ビルでは、生徒や住民が災害時に緊急非難することができません。

2.神宮前小学校地は5,074Fにも及ぶ渋谷区民の貴重な公共用地です。区単独の施設用地として確保されていれば、将来の区独自行政改革も可能です。この貴重な用地を民間企業との共同ビルにすることは将来に禍根を残します。区民の公共用地を売り渡してはいけません。森ビル等の計画で校舎を建てることになっている東電健保会館の土地は1,880Fの広さしかなく、現在の校舎敷地との差3,194Fを渋谷区は失うことになります。渋谷区の公共用地・公共財産の喪失であり、これを許すことはできません。また、広さだけではなく、現在何の障害もない学校用地を、悪い条件の敷地に取り替える必要性がありません。

3.神宮前は今まで落ち着いて静かな住宅地でした。それは同潤会青山アパートと神宮前小学校が商業の波をかろうじて防いできたからです。同潤会青山アパートメントと小学校とが一体化した大規模施設が建設され、商業テナントが入ると、同行周辺の神宮前4丁目のみならず、神宮前地区全体に多大な悪影響を及ぼし、従来の良質な住環境を一挙に失います。住宅地にこれ以上店舗ができ、異様な風体の若者がたむろすることを、住民は望んでいません。計画の共同ビルが完成すると住環境が悪化して、住民が住みつづけられなくなり、結果として定住人口の減少を招きます。

4.森ビル等の計画では、これだけの大規模な施設の建設を計画をしながら、そこに居住する戸数は40戸だと云います。現在居住する権利を有している戸数が20戸ですから、わずかに20戸しか増えません。つまりほとんどが商業施設として使われるわけで、このように施設に渋谷区の用地を提供し、小学校をわざわざ合築する正当な理由は何もありません。アパートの敷地内で建て替えるだけで充分に住宅部分の建築が可能です。

5.この計画は、森ビル、同潤会青山アパート管理組合および安藤忠雄氏(建築家)の独断の計画です。しかし、彼らは町会役員の一部と結託し、マスコミにも働きかけ、暴挙と言うべきこの計画を実現しようと画策しています。住民を無視して町会役員に働きかけ既成事実化していこうというその手法は、透明性に欠け、民主的ルールを無視したものです。神宮前小学校という公共的存在を、住民の意思を無視して、一民間企業が私的に左右するのを許すことはできません。

 上記の通り、森ビル等の共同ビル計画は神宮前小学校及び近隣住民にとってなにひとつメリットはありません。渋谷区の貴重な公共用地でもある神宮前小学校を守り、将来に禍根を残さないよう、ご賢察くださるようお願い申し上げます。

「神宮前小学校のあり方に関する陳情書」(渋谷区区議会議長 吉野 和子宛)

渋谷区区議会議長 吉野 和子様

神宮前小学校のあり方に関する陳情書

 平素は渋谷区及び区民のために多大なるご尽力を賜り深く感謝申し上げます。
さて、森ビル及び同潤会青山アパート管理組合(93%が森ビル所有)は、同アパート改築にあたり、住居・アパート及び商業施設と神宮前小学校との共同ビルを建設することを計画していますが、私たちは下記の理由により絶対反対します。教育委員会及び渋谷区として神宮前小学校を現在のまま存続させていただけるように切にお願い申し上げます。

【趣旨】
 神宮前小学校は現在特に問題なく運営されています。森ビルの建て替え計画には教育上あまりにも問題があります。神宮前小学校を現状のまま存続させ、将来は渋谷区独自の中間・長期ビジョンに基づいて考えていただくように尽力願います。

 小学校という義務教育の場が、政治、宗教、商業等特定の団体や企業の利害に影響されるべきではありません。

1.学校は商業テナントと同居すべきでないと私たちは考えます。神宮前小学校の教育環境を、商業主義から守るのが次の世代への私たちの責務です。

2.森ビル等の計画では、神宮前小学校を東電健保会館の敷地に移し、校庭はテナントビル屋上に設けて道路上を渡り廊下で結ぶことになっています。

@校庭は本来地上にあるべきであり、可能であれば土の校庭が理想です。

A現在の肯定はどの教室からも視界にあり、安全管理ができますが、計画されている屋上校庭は別敷地の4階にあたり、視界がとどかず安全管理ができません。

B屋上校庭では、夏の照り返しの厳しい炎天下の体育、校庭遊びができません。屋上校庭で運動会をするのでしょうか?

C屋上校庭ではまわりにフェンスをはりめぐらしたとしても子供達は球技等を思いきりすることができなくなります。もしボールや用具等がフェンスを越えて外へ飛び出すと思わぬ事故になります。

D校庭は子供たちのために校庭開放されていますが、屋上校庭では子供達が行きにくくなります。

E原校庭には明治神宮を水源にして地下水が湧き出し、葛飾北斎の版画にも描かれた隠田の水車が復元されてまわっています。桜の古木などの樹木が緑陰をつくって、生徒達の情操教育に役立っています。屋上校庭はこれらの自然と史跡をすべて奪います。また、子供達、卒業生達の「心のふるさと」を失います。

F仮に屋上校庭をつくるとしても、2〜3年以上に及び長い年月がかかり、その間子供達は校庭の使用ができなくなります。そのような大きな犠牲を子供達に強いることになります。

G青山アパートだけで建て替えても、現在の神宮前小学校への日影、採光、通風、心理的圧迫感等に特に問題はなく、現況とほとんど変わりがありません。
むしろ、東電健保会館に移築した方が南間口が狭く、北に長い敷地の形状のため、採光、通風、心理的圧迫感が悪くなります。

H地上の校庭は火災時、災害時の児童及び近隣住民の緊急避難場所として極めて重要です。神宮前小学校には1,500人分の非難用品が用意されています。つまりそれだけ多くの人々の緊急避難場所として大切な場所です。地上であれば消防車、救急車の乗り入れも、避難者の誘導も課のですが、屋上校庭や共同ビルでは、生徒や住民が災害時に緊急避難することができません。

I森ビル等が校舎を移築する計画の東電健保会館に隣接する遊歩道はゴミと落書きでいっぱいです。終日多くの買い物客や若者達がたむろしていて小学校校舎を設けるような教育的環境ではありません。

J屋上校庭では、近隣住民から騒音について苦情を受けることが予想されます。その結果、子供たちはのびのびと遊ぶことはできなくなります。

3.共同ビル化した場合、騒音、修理、改装、停電や断水、商業テナントとのトラブル等が発生した場合、区は独自の対応ができません。常に商業テナント、森ビルとの話し合いが必要になり、義務教育の場に複雑な権利関係が生じ、神宮前小学校の円滑な教育に大きな支障をきたします。

4.現校舎は昭和48年2月に完成してまだ27年しか経っていません。今新たに改築する必要はなく、償却も終わっていません。教育委員会では、神宮前用学校は現状で何ら移転、新築の必要が無いと言っています。また、教育長は議会で「民間施設との合築は好ましくない」と表明し、区長も「小学校は教育財産だから、教育長の判断に任せる」と表明しています。

5.神宮前小学校には、現在200人近くの在校生がいて、何も問題はありません。また、神宮前1〜6丁目地区には、0歳〜6歳まで計565人(平成11年12月現在)居て、1学年平均80人の就学予定児が住んでいます。この子供たちにとって大切な小学校を存続させるべきと考えます。

 以上の通り、神宮前小学校が移転しなければならない理由は何もありません。にもかかわらず、森ビル開発は、青山アパートの某氏をともない森ビル社員が神宮前小学校を訪れる党教育現場にも入り込んで先生方と密になろうとしています。

 また、新聞やテレビで合築の報道をさせ、神宮前小学校が移転・合築した完成模型を青山アパート内に展示しアンケートをとる等、既成事実を積み重ねようとしています。

 現在何の問題もなく運営されている神宮前小学校の公共用地の利用について、何の権利もない一企業が地域住民や教育現場に意図的に近づき、混乱を招いていることは、大変に恐るべき事実として黙認できません。森ビル開発のこのような行為は、在学中の、また入学をひかえた子供たちやその親、あるいは地域住民の平穏な生活に多大な悪影響と大きな混乱を招きます。

 どうか、一企業の利潤追求に取り込まれることなく、本来の使命である子供たちへの教育の課題に専念し、ますます万進していただくことを切に願うものです。